不動産売却虎の巻6 売却査定2
・不動産価格には一物四価といって、日本の一つの土地には四つの異なった(違った)価格があります。
通常は、1.実勢価格(時価)、2.公示価格(公示地価)、3.相続税評価額(路線価)、4.固定資産税評価額の四つの価格の事をいいます。これは、国や地方自治体、売主や買主などが、それぞれ違った視点や尺度から土地の価値を評価(判定)しているためです。税金を軽くするために固定資産税評価額が一番安いと言われています。
●実勢価格(時価)実際に取り引き(売買)される価格。
●公示価格(公示地価)地価公示法に基づいて、国土交通省が毎年公表する価格。
●相続税評価額(路線価)国税庁が毎年発表する、市街地などにおいて公衆が通行する道路(路線)に付けられた価格。
●固定資産税評価額 固定資産税などを賦課するための基準となる評価額。土地の固定資産税評価額は、公示価格の7割が目安。
また、それとは別に不動産売却の流れの中ではいくつかの価格があります。
1.売却希望価格
売主様が希望される売出しの価格です。少しでも高くご売却するためには売主様しか知らないセールスポイントをしっかり伝えましょう。大きなマイナスポイントがある場合、隠しておきたくなるものですがしっかり営業担当に伝えておきましょう。特に雨漏りなどの瑕疵は隠さずに伝えておくことも大事なポイントになります。そしてご自分の売却希望価格も遠慮せずに伝えましょう。
2.査定価格
査定依頼をすると不動産会社ごとに査定金額に差がでますがそれぞれの不動産会社の最新の周辺取引データや、現在の市況と今後の予測、経験などからの判断により算出した価格です。
3.販売価格
希望価格と査定価格を踏まえて実際に販売活動を開始する価格です。不動産会社のアドバイスを受けながら、実際に売主様が価格を決めて販売を開始します。販売開始後も、市況や反響状況を見極めながら、価格の再検討を重ねながら販売をしていきます。
4購入希望価格
買主様がこの金額なら購入したいと思う金額です。
5成約価格
実際に売買契約が締結された価格です。成約価格は一般の方に公表されません。不動産の多くは値引き交渉が入ることが多くあります。ですから、取引件数を多く取り扱う不動産会社の方が成約価格データを多く持っており、相場観・経験ともに信頼がおけるようです。