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不動産売却で知っておきたい事:売却を依頼する時に署名する媒介契約書には何が書いてあるのか?
不動産売却で知っておきたい事:売却を依頼する時に署名する媒介契約書には何が書いてあるのか?
不動産会社に不動産の売却を依頼する時に媒介契約書に署名・捺印をしますが、この媒介契約書には何が書いてあるのかを説明いたします。
媒介契約書には一般媒介と専任媒介と専属専任媒介契約の3種類があります。
一般媒介とは
専任媒介とは
専属専任媒介とは
それぞれ取決めが違いますが、まずは下記の一般媒介契約書の内容を見ていきましょう。
① 一 般 媒 介 契 約 書 契約内容の種別
② 依頼の内容:売却と購入と交換があります
③ 媒介契約書の種別内容の説明
④ 媒介契約を依頼した日付
⑤ 依頼する方(売主)の住所と氏名を記入
⑥ 依頼する不動産会社(宅地建物取引業者)・商号(名称)・代表者・主たる事務所の所在地・免許証番号
⑥ -2依頼する乙以外の宅地建物取引業者
⑦ 甲の通知義務
1. 甲は、この媒介契約の有効期間内に1に表示する宅地建物取引業者以外の宅地建物取引業者に重ねて目的物件の売買または交換の媒介または代理を依頼しようとするときは、乙に対して、その旨を通知する義務を負います。
2. 甲は、この媒介契約の有効期間内に、自ら発見した相手方と売買もしくは交換の契約を締結したとき、または乙以外の宅地建物取引業者の媒介もしくは代理によって売買もしくは交換の契約を締結させたときは、乙に対して、遅滞なくその旨を通知する義務を負います。
3. 一および二の通知を怠った場合には、乙は、一般媒介契約約款の定めにより、甲に対して、費用の償還を請求することができます。
⑧ 成約に向けての乙の義務
1. 乙は、契約の相手方との契約条件の調整等を行い、契約の成立に向けて積極的に努力します。
2. 乙は、目的物件の売買または交換の申込みがあったときは、甲に対し、遅滞なく、その旨を報告します。
⑨ 媒介に係る乙の業務 乙は、3に掲げる義務を履行するとともに、次の業務を行います。
1. 乙は、甲に対し、目的物件を売買すべき価額または評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにして説明を行います。
2. 甲が乙に目的物件の購入または取得を依頼した場合にあっては、乙は、甲に対し、目的物件の売買または交換の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、宅地建物取引業法第35条に定める重要事項について、宅地建物取引士が記名押印した書面を交付して説明させます。
3. 乙は、目的物件の売買または交換の契約が成立したときは、甲および甲の相手方に対し、遅滞なく、宅地建物取引業法第37条に定める書面を作成し、宅地建物取引士に当該書面に記名押印させた上で、これを交付します。
4. 乙は、甲に対し、登記、決済手続等の目的物件の引渡しに係る事務の補助を行います。
5. その他
⑩ 建物状況調査を実施する者のあっせんの有無 有か無しか
有の場合
あっせん先会社・事務所名
あっせん先住所
あっせん先電話番号
⑪ 指定流通機構への登録の有無
指定流通機構名を記載
⑫ 媒介契約書の有効期間
この媒介契約締結後●●ヶ月 (○年○月○日まで)とします。
⑬ 約定報酬額(仲介手数料の金額)
(消費税および地方消費税抜き報酬額)+(消費税額および地方消費税額の合計額)=お支払の仲介手数料となります。
⑭ 約定報酬の受領の時期(仲介手数料を不動産会社にお支払する時期)
決済時に全額とします/契約時に50万円・残金は決済時/○年●月○日までに/などが記載されます。
⑮ 特記事項
売主と媒介業者での取り決めがあれば記載します。
⑯ 所 有 者の住 所と氏名 及び登記簿に登録された名義人の氏名・住所
売却をする不動産の所在地
目的物件(売却をする不動産)の表示/土地の実測面積・登記簿面積/土地の地目・宅地・雑種地・田・畑・山林/権利・所有権・借地権/建物面積・建築
面積と延床面積/種類・居宅など/建物の構造・木造スレート葺き3階建てなど/間取り4LDKなど
マンションの場合
名称・階・号室/構造・SRC造15階建て地下1階など/タイプ・4LDKや3DKなど/専有面積・●●㎡など/共有持分
⑲本体価格を記載
売主が個人の場合は原則、建物消費税はかかりません。
⑳媒介価格(売却金額を記載)
一 般 媒 介 契 約 約 款
㉑(目的)第1条
この約款は、宅地または建物の売買または交換の一般媒介契約について、当事者が契約の締結に際して定めるべき事項および当事者が契約の履行に関して互いに遵守すべき事項を明らかにすることを目的とします。
㉒(当事者の表示と用語の定義)第2条
この約款においては、媒介契約の当事者について、依頼者を「甲」、依頼を受ける宅地建物取引業者を「乙」と表示します。
'2 この約款において、「一般媒介契約」とは、甲が依頼の目的である宅地または建物(以下「目的物件」といいます。)の売買または交換の媒介または代理を乙以外の宅地建物取引業者に重ねて依頼することができるものとする媒介契約をいいます。
(目的物件の表示等)第3条
目的物件を特定するために必要な表示および目的物件を売買すべき価額または交換すべき評価額(以下「媒介価額」といいます。)は、一般媒介契約書の別表に記載します。
(重ねて依頼をする宅地建物取引業者の明示)第4条
甲は、目的物件の売買または交換の媒介または代理を乙以外の宅地建物取引業者に重ねて依頼するときは、その宅地建物取引業者を乙に明示しなければなりません。
3. 般媒介契約の締結時においてすでに依頼をしている宅地建物取引業者の商号または名称および主たる事務所の所在地は、一般媒介契約書に記載するものとし、その後において更に他の宅地建物取引業者に依頼をしようとするときは、甲は、その旨を乙に通知するものとします。
(宅地建物取引業者の義務等)第5条
乙は、次の事項を履行する義務を負います。
一契約の相手方との契約条件の調整等を行い、契約の成立に向けて積極的に努力すること
二目的物件の売買または交換の申込みがあったときは、甲に対して、遅滞なく、その旨を報告すること
2. 乙は、前項に掲げる義務を履行するとともに、次の業務を行います。
一媒介価額の決定に際し、甲に、その価額に関する意見を述べるときは、根拠を示して説明を行うこと
二甲が乙に目的物件の購入または取得を依頼した場合にあっては、甲に対して、目的物件の売買または交換の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、宅地建物取引業法第35条に定める重要事項について、宅地建物取引士が記名押印した書面を交付して説明させること
三 目的物件の売買または交換の契約が成立したときは、甲および甲の相手方に対して、遅滞なく、宅地建物取引業法第37条に定める書面を作成し、宅地建物取引士に当該書面に記名押印させた上で、これを交付すること
四 甲に対して、登記、決済手続等の目的物件の引渡しに係る事務の補助を行うこと
五 その他一般媒介契約書に記載する業務を行うこと
(媒介価額の変更の助言等)第6条
媒介価額が地価や物価の変動その他事情の変更によって不適当と認められるに至ったときは、乙は、甲に対して、媒介価額の変更について根拠を示して助言します。
2. 甲は、媒介価額を変更しようとするときは、乙にその旨を通知します。この場合において、価額の変更が引上げであるとき(甲が乙に目的物件の購入または取得を依頼した場合にあっては、引下げであるとき) は、乙の承諾を要します。
3. 乙は、前項の承諾を拒否しようとするときは、その根拠を示さなければなりません。
(建物状況調査を実施する者のあっせん)第7条
乙は、この媒介契約において建物状況調査を実施する者のあっせんを行うこととした場合にあっては甲に対して、建物状況調査を実施する者をあっせんしなければなりません。
(有効期間)第8条
一般媒介契約の有効期間は、3ヶ月を超えない範囲で、甲乙協議の上、定めます。
(指定流通機構への登録)第9条
乙は、この媒介契約において目的物件を指定流通機構に登録することとした場合にあっては、当該目的物件を一般媒介契約書に記載する指定流通機構に登録しなければなりません。
(報酬の請求)第10条
乙の媒介によって目的物件の売買または交換の契約が成立したときは、乙は、甲に対して、報酬を請求することができます。ただし、売買または交換の契約が停止条件付契約として成立したときは、乙は、その条件が成就した場合にのみ報酬を請求することができます。
2. 前項の報酬の額は、国土交通省告示に定める限度額の範囲内で、甲乙協議の上、定めます。
(報酬の受領の時期)第11条
乙は、宅地建物取引業法第37条に定める書面を作成し、これを成立した契約の当事者に交付した後でなければ、前条第1項の報酬(以下「約定報酬」といいます。)を受領することができません。
2. 目的物件の売買または交換の契約が、代金または交換差金についての融資の不成立を解除条件として締結された後、融資の不成立が確定した場合、または融資が不成立のときは甲が契約を解除できるものとして締結された後、融資の不成立が確定し、これを理由として甲が契約を解除した場合は、乙は、甲に、受領した約定報酬の全額を遅滞なく返還しなければなりません。ただし、これに対しては、利息は付さないこととします。
(特別依頼に係る費用)第12条
甲が乙に特別に依頼した広告の料金または遠隔地への出張旅費は甲の負担とし、甲は、乙の請求に基づいて、その実費を支払わなければなりません。
(直接取引)第13条
一般媒介契約の有効期間内または有効期間の満了後2年以内に、甲が乙の紹介によって知った相手方と乙を排除して目的物件の売買または交換の契約を締結したときは、乙は、甲に対して、契約の成立に寄与した割合に応じた相当額の報酬を請求することができます。
(費用償還の請求)第14条
一般媒介契約の有効期間内に甲が乙に明示していない宅地建物取引業者に目的物件の売買または交換の媒介または代理を依頼し、これによって売買または交換の契約を成立させたときは、乙は、甲に対して、一般媒介契約の履行のために要した費用の償還を請求することができます。
2. 前項の費用の額は、約定報酬額を超えることはできません。
(依頼者の通知義務)第15条
甲は、一般媒介契約の有効期間内に、自ら発見した相手方と目的物件の売買もしくは交換の契約を締結したとき、または乙以外の宅地建物取引業者の媒介もしくは代理によって目的物件の売買もしくは交換の契約を成立させたときは、乙に対して遅滞なくその旨を通知しなければなりません。
2. 甲が前項の通知を怠った場合において、乙が売買または交換の契約の成立後善意で甲のために一般媒介契約の事務の処理に要する費用を支出したときは、乙は、甲に対して、その費用の償還を請求することができます。
(更新)第16条
一般媒介契約の有効期間は、甲および乙の合意に基づき、更新することができます。
2. 有効期間の更新をしようとするときは、有効期間の満了に際して甲から乙に対し文書でその旨を申し出るものとします。
3.前2項の規定による有効期間の更新に当たり、甲乙間で一般媒介契約の内容について別段の合意がなされなかったときは、従前の契約と同一内容の契約が成立したものとみなします。
(契約の解除)第17条
甲または乙が一般媒介契約に定める義務の履行に関してその本旨に従った履行をしない場合には、その相手方は、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは、一般媒介契約を解除することができます。
2. 次のいずれかに該当する場合においては、甲は、一般媒介契約を解除することができます。
一乙が一般媒介契約に係る業務について信義を旨とし誠実に遂行する義務に違反したとき
二乙が一般媒介契約に係る重要な事項について故意もしくは重過失により事実を告げず、または不実のことを告げる行為をしたとき
三乙が宅地建物取引業に関して不正または著しく不当な行為をしたとき
(反社会的勢力の排除)第18条
甲および乙は、それぞれ相手方に対し、次の事項を確約します。
一 自らが、暴力団、暴力団関係企業、総会屋もしくはこれらに準ずる者またはその構成員(以下これらを総称して「反社会的勢力」といいます。)ではないこと
二 自らの役員(業務を執行する社員、取締役、執行役またはこれらに準ずる者をいいます。)が反社会的勢力ではないこと
三 反社会的勢力に自己の名義を利用させ、一般媒介契約を締結するものでないこと
四 一般媒介契約の有効期間内に、自らまたは第三者を利用して、次の行為をしないこと
(イ) 相手方に対する脅迫的な言動または暴力を用いる行為
(ロ) 偽計または威力を用いて相手方の業務を妨害し、または信用を毀損する行為
2. 一般媒介契約の有効期間内に、甲または乙が次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの催告を要せずして、一般媒介契約を解除することができます。
一 前項第一号または第二号の確約に反する申告をしたことが判明した場合
二 前項第三号の確約に反し契約をしたことが判明した場合
三 前項第四号の確約に反する行為をした場合
3.乙が前項の規定により一般媒介契約を解除したときは、甲に対して、約定報酬額に相当する金額(すでに約定報酬の一部を受領している場合は、その額を除いた額とします。なお、この媒介に係る消費税額および地方消費税額の合計額に相当する額を除きます。)を違約金として請求することができます。
第19条この約款に定めがない事項については、甲および乙が協議して別に定めることができます。
2.この約款の各条項の定めに反する特約で甲に不利なものは無効とします。